フォロワーのぱんさんの考察や他サイトの考察を見て「あぁ。なるほど~」と思ってたんですが、聖地巡礼した後やっと小説版を読んだところ「こうなんじゃ?」という見方が浮かんできたので記事にします。
この記事はアニメ・小説版Just Because!のネタバレを含んでいます。
特に小説版未読なら小説版ポチって読んだから読むことをオススメします。
ちなみに野球のルール自体は詳しくないのでそこが不安要素です。
ホームランの意味
Just Because!において「ホームラン」が大事な要素というのはどこをどう見たって明らかなんですが、問題はその意味の表すコトです。 理由を3つ考えたのでJB!視聴後の心の理由付けとしてご活用ください。
ホームランの結果
まずは先に結果をおさらいしましょう。
1回目 1話にて森川に告白するために陽斗は「場外ホームラン」
2回目 6話森川と会うかその踏ん切りのためにバックスクリーン直撃の「ホームラン」
3回目 最終話 瑛太が美緒に告白する自信付けで「”超特大”の場外ホームラン」
1つ目の意味
1つ目 「自信付け」になっているのは小説版で瑛太が言っているのでそこに関しては間違いはないです。 同様に、陽斗も「願掛け」という自信付けでしょう。
これはすべてのホームランで(言えるかという)自信付け・(うまくいくという)
願掛け・(自分の心中で言う)きっかけ作りというのは共通しているでしょう。
特に2回目のホームランはこれしか意味はないんじゃないかと。 通常のバックスクリーンに当たったホームランですし、陽斗が自ら起こしたアクションの自信付けではないので。(3回目は瑛太も告白しようと思っていたことなので別です。)
「Just Because!」公式サイト(JB!公式サイトより)
ここからは「なぜ自信付けなのか」ということについて。
瑛太も陽斗も美緒も「なんとなく」で過ごしていました。
陽斗も瑛太も本気になれる何かがない。 瑛太は部活入らずに勉強しかしてなかったし、陽斗も野球を引退して今は本気でやるものはない。(その野球だって中学からやってたという理由かもしれない)
美緒は姉の美奈さんの後追い。大学の志望動機(小説で姉のいる大学の学祭が楽しかったからとあります)や生徒会長がそれ。 陽斗への恋心も頼れる頼りたいという心から。要は誰かに依存してて自分から何かを決めたり恋をしていない。 消しゴムにその決別が表れていますね。
また、10話アバンの美奈さんへ志望校変えたことに対して
「別に落ちても恨んだりしないから・・・ ほんとだって、自分で決めたことだから」
と言ってるのがより分かりやすい変化だと思います。
他サイトの考察で「美緒は新しい依存先に瑛太を選んだ」と捉えられる表現があったんですが、陽斗への気持ちを消しゴムを返し甘酸っぱいと言った気持ちに区切りを付け、自ら姉の大学から自分で志望する大学を変え
「あたし、完璧本気じゃん」
と言って自らの気持ちに気がついた美緒さんに対してそれはないんじゃないかなぁ・・・ 多分、陽斗へ抱いていた好きとはちょっと違うと思うんですけど。
恵那は公式からもトリックスター扱いされてるので除外。
テレビアニメ「Just Because!」にキヤノンが協力|キヤノン株式会社のプレスリリース
依子はあくまで事情を知っている第三者に徹しているので除外。 陸上が恋人でいいじゃん
そんな、誇れるような自信が二人にはないので1打席勝負のホームランで自信を付けようというわけです。
「最終話瑛太の打球はホームランではないから走ってランニングホームランにしようとしたのでは?」というぱんさんの考察を見てそのときは納得したんですが、小説版にて「”超特大”の場外ホームラン」とあるのでしっかり打ったのでしょう。
(展開の統合や省略はあるものの、本筋は変わらないため)
陽斗は瑛太が打った直後瑛太と正面から向かい合っていて、次のシーン飛行機雲は打球と重なっているかのような描写があります。 その飛行機雲のシーン陽斗の目線は飛行機雲を見てて、その後瑛太へ振り返るんです。(つまり、その間に打球を追って一度振り向いている)
そして、陽斗は「いっけー!」と叫びます。小説版JB!173pで2回目の陽斗のホームランについて「勝者だけに許されたウイニングラン。」とあります。
(打てたことか、場外すぎることでなのか)少し呆けた後、瑛太は美緒の待つ場所へ走り出します。
問題は「場外ホームラン」ということです。
2つ目の意味
「陽斗は打った直後瑛太と正面から向かい合って、次のシーン飛行機雲は打球と重なっているかのような描写があります。」と「1つ目の意味」で触れてますが、飛行機雲を夏目・ボールを瑛太に捉えると想いが重なるという風に見えます。 飛行機雲が確認できるシーンでは伸び続けてますし、美緒の告白に間に合わなかったのは後述の3つ目の意味が関係しているのではないかと思います。(小説版にてその場所に行ってるのは確かです)
3つ目の意味
本題です
1回目・3回目はどちらも「場外ホームラン」です。
1回目は陽斗が打ちましたが
「ホームラン、だよな?」
「いや・・・」
「どう見てもホームランだろ!」
「どう見ても場外ホームランだって!」
とあります。 わざわざ場外ホームランと言ったのが引っかかります。(単に元野球少年だから訂正したかもしれませんが)2つ目の通りの意味で捉えるなら、ボールが場外ということは想いは飛び越えてしまうということが表れているのかもしれません。 ただ、アウトではないので届く。 もしくは届くのに時間はかかるということ。
事実、森川への想いはすぐには届かず保留にされ、結果働くのに慣れてからであれば付き合おうということになってます。 (まあ、実際よく知らない人に告白されてもすぐOKはしないでしょうしね。)
さらに超本題です。これが書きたくてブログ書いたと言っても過言ではありません。
3回目は瑛太の「”超特大”の場外ホームラン」です。 ブログ書くために該当する適当な部分小説見返したりしてるんですが、ただの「場外ホームラン」じゃありませんでした。「”超特大”の場外ホームラン」でした。
これを1回目の「想いは飛び越える」・「届くのに時間がかかる」ということを念頭に考えると、大学入学してから2ヶ月・・・GW直前まで想いが届かなかった理由付けになるのではないでしょうか?
「ごめん。行くの送れた。今、ついた」というLINEを未読にして、同じ大学で明らかに瑛太を避けてGWまで放置プレイかました美緒さんひどすぎ
ただ、美緒が2ヶ月もGW前まで放置プレイする理由が美緒側からすると説明付きません。 これは敢えて説明するなら
「寒い中すべての思いを伝えようと好きな場所で待ってたのに未読のまま待たされた」
ことに対する意趣返し・・・でしょうかw(絶対美緒さんやられっぱなしって人じゃなさそうだし)
2018/3/11:追記 Just Because!のOPである「over and over」の歌詞を見てると少しそれについて分かりました。
「新しい日々に巻かれるまま 届いたささやかな手紙を ああ どうして 読みもしないで置き去ったんだろう 記憶の君に次ぐさよなら 長い髪が頬を隠すから うまく調子が合わないんだ 君を誰より深く知っていたのに 隣の席の君はいない」
「新しい日々に巻かれるまま 」→例の空白期間のこと。 ただ、なぜ「巻かれる」という表現なのか分からないですね。 「追われる」だと完全に余裕がなかったと捉えられちゃうけど、「巻かれる」だと少し印象が違うしそれかな。 もしくは、上叡大学に美緒は志望を変えた=レベルが上ったので新しい日々に追われている・・・ 正反対の考えになっちゃいましたね。 「巻かれる」単体での意味がググっても微妙だったのでそれのせい。
「届いたささやかな手紙を ああ どうして 読みもしないで置き去ったんだろう」
→例のLINE。 まあ、通知で読んでも未読にしてたら読んでないってなるし・・・
「記憶の君に次ぐさよなら」→陽斗のこと・・とは思うんだけど、過去のなんとなくで過ごしてた美緒自身のことなのかも。
「長い髪が頬を隠すから うまく調子が合わないんだ」→「なんとなく」うまいタイミングが見つからず機会がなかったってことかと。 入学式とかじゃダメだったんですかね
「君を誰より深く知っていたのに 隣の席の君はいない」→今度の「君」は瑛太のこと 「隣の席」は単に隣って言うだけより語感がいいからかと。
つまり、美緒さん側は未読を既読にして再度会うタイミングを計りかねていたんじゃないでしょうか。 追記より上で触れた意趣返しって線もありえるけど、どっちかなぁ・・・これに関しては作中での空白期間のおかげで決定打がないですね。 個人的には両方の意味絡めてそうとは思ってます。
最後に
小説版を読むことによりそれぞれが内側に想っている「想い・思い」がより分かって、アニメとの相互補完ができてとてもよかったです。 ただ、これを最終回前に読んでたら面白さ半減だったかもしれません。
また、放送終了後に抱えていた「なぜ2ヶ月も美緒は瑛太を避けて未読にし続けたのか」というもやもやに自分なりに納得できる理由が付けられたことが嬉しいですね。
あくまで私の考察なので違うかもしれません。参考程度にどうぞ。
できれば劇中何回か出ている「ちゃんと」とEDや曲にある「未完成」ということについても書いてみたいですね。
最後に考察するきっかけの一つになったフォロワーのぱんさんの記事を貼り付けておきます。 大変参考になりました。この場でお礼申し上げます。
www.palepalette-blog.com