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Remember11 -the age of infinity-(PSP版)感想

Remember11 -the age of infinity-PSP版(R11)の感想を今回も書いていきたいと思います。

Never7(N7)やEver17(E17)のネタバレを含んで書いているのでプレイしていない方は後でお読みください。

序章でも触れますが、私は「R11は未完である派」です。

もくじ

序章

間違ってもこの作品に詳細な考察を求めてはいけません。 この作品には明確な「答え」というものはありません。

公式サイドとしては「大人の事情」があるんでしょうけど「これで完成」と言っています。

公式サイドが「あなたがたどり着いたのが答えです」と言っているので考察なども参考にしつつ自分の中で「答え」を決めるしかありません。


では、この作品は駄作か?と問われると難しいかもしれません。 この作品が不運だったのは「ADV史に残る名作」とまで言われるE17の後に出したことでしょう。

作品の方向性がE17とR11では違います。 E17は道中がつまらなく、緊張感もなく、だからこそ怒涛の回収を見せたあの驚きがあります。 R11は道中ドキドキして、ハラハラしますが、解釈はユーザーにお任せの部分が多いですし、謎も残したままなのもあります。(ヒントがあるのもないのも)


つまり、何がいいたいかと言うと「R11はE17と方向性が違うだけで駄作ではない」かと思います。

しかし、E17を超えたとはとてもいえません。 「未完」だからです。

続きは感想の方で

1章-攻略時間&順・システム・曲&BGM-

攻略時間

グットエンドだけなら20時間。BADEND回収に10時間。 合計30時間超えです。

なお、既読率100%は拷問すぎるので最初から諦めました。 正直攻略をきっちり見て順番決めてやらないとBADEND回収すら心が折れそうになると思います。

フラグ管理面倒すぎ

システム

いつものKIDシステムです。 ただ、こんな糞めんどいフラグ管理するなら「次の選択肢へ」とかもう少しなにか欲しかったところです。

プレイ中見れるTIPS・雪山での白い息・合間にはいるミニムービー等色々芸が細かいです。これを単に表面的に受け取れば良いシステムになっていると思います。

絵師さんが変わっていますが、特に違和感は感じず。 これはこれでいいと思います。別にギャルゲーじゃないですし。

曲&BGM

いつもの阿保さん音楽です。いつも通りの仕上がりですね。

OP・EDはPSP版では宮崎羽衣さんが両方担当されています。 両方名曲なのですが、作品にあっているかは疑問です。

2章-作品感想とキャラへの感想-

作品の謎

ここからはガバガバ感想も混じっています。

序章で触れている通り、R11は「未完」だと感じています。 終わり方もそうですが、残している謎があります。

・犬伏は本当にDIDだったのか

・冒頭で悟を突き落としたのは?

・EDで黛と会った際悟を悟と認識しなかったのは?

・ユウキドウ計画の全容は? ゆには関わっていた?

・EDの穂鳥のあの表情とかごめ唄について

・とあるEDで口にする「セルフ」とは?


挙げるとこんな感じですね。


・犬伏は本当にDIDだったのか

というのは「人格交換説」があるからです。 犬伏がスフィアに行くきっかけである「阿波墨事件」を起こしたのは本当に犬伏の中にあった人格の1つなのでしょうか? 説明によるとDIDだと立証するには、催眠状態でも発生するかなど基準があるようです。

前述の「人格交換説」であれば催眠状態でもDIDだと診断される可能性があります。 だって、本当に別人格ですものね。

そもそも、ライプリヒ製薬がここに関わっているのであれば如何ようにも捻じ曲げられます。 作品の時系列はE17より前なのでまだ存続していますので。


・冒頭で悟を突き落としたのは?

悟はコレ以外の身の危険を「第3の人格がやったんだ」と認識しています。 

しかし、ある考察を読んでいると「12歳ゆに説」というのが浮上し、私はこれがそれっぽいと思いました。

「影説」もあるようですが、ちょっとコレは違うかな・・・


・EDで黛と会った際悟を悟と認識しなかったのは?

やはり、これは「体を人格交換により榎本と入れ替わっているから」ということでしょう。

体は榎本じゃそりゃわからんでしょうな。 

おそらくセルフを呼ぶためなんでしょうけど、そのセルフはE17で出てきた「BW」と同義かどうかはわかりません。


・ユウキドウ計画の全容は? ゆには関わっていた?

悟の妹沙也香を救うため」だと言われてています。 しかし、そうであれば本編中ではそのようなことはしていません。 避難小屋の人たちを助けだしたくらいです。

ここに未完と言われる原因の一部があります。


ゆにが関わっていた説を信じるのは「突き落としたのは?」というのとつながってきます。 ゆには本来の悟と榎本と関係があったと考えられます。テラバイトディスクや前述の理由からですね。


・EDの穂鳥のあの表情とかごめ唄について

そもそもかごめ唄は歌詞も諸説あり、解釈も複数あります。 穂鳥のは私も知っていたスタンダードなものでした。

その意味に従って考えるとやはりあの後は・・・


そもそも「犬伏は本当にDIDだったのか」とも絡むことですが「赤子は犬伏の体へ・犬伏?穂鳥?は赤子へ。そして、赤子の体を殺す」という考えを見た時はもう怖くてたまりませんでした。


・とあるEDで口にする「セルフ」とは?

E17に引っ張られるとユーザーの事だと思わされるが、そうとも限らないようです。


そもそもセルフが何なのか。「アイツ」とは?ということもよくわからずですし・・・


~小ネタ~

R11の11はゆにの11ではないかという説があります。

作品の感想

上記の通り色々回収していない謎も多い。 しかし、E17とは違ったいい作品だとは思う。

E17は緊張感がありません。 缶蹴りまでする始末です。 E17はあれがあるからこそ最後の驚きが活きてくるともいえます。

R11は雪山での争いがとても緊張感を呼び、E17の問題点を改善しています。 逆に最後は驚きは驚きでも「えっ。これで終わるの」です。


R11は考察・妄想がしやすい・・・いや、しないといけない作品です。ある程度自分の中で納得をつけなければいけません。



こうなったのは制作の遅れ(シナリオ部分)が背景にあると言われています。 没データやテキストで「セルフ編」というのもあるようです。(真偽はどうかわかりませんが)

3編ある予定だったが、シナリオの遅れにより現場の判断で2章構成になった。 そう考えれば異様に凝った仕様(TIPSや白い息やミニムービー)もなぜあるかというのに説明がつきます。

その「セルフ編」さえあれば評価はもっと変わっていたと思います。



ところでこころ編で、カーリーが途中「イヌフシ・・・」と序盤で言ってたにも関わらず
カーリーが(仇である)犬伏だと気がついたらどうしよう・・・」と発言したのが気になりますが、ライターが複数人いたので仕方ないデスネ。


こころ編は複数ライター・悟編は2人のライターによって構成されています。 

終章-まとめ-


賛否両論という現在の評価に似合っているとても不安定で不完全なゲームでした。 infinity→Never7の様に完全版か追加ストーリー出せばいいのに・・・とは思うんですが、多分売れないからやらないでしょうねぇ・・・


E17とは真逆で、どちらかと言えばN7寄りのゲーム。(解釈がユーザーに任せられるという意味で


Remember11 -the age of infinity- 評価:B-