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Never7 -the end of infinity-(PSP版)  感想

ということでメモリーズオフ6の次はPSPNever7 -the end of infinity-をプレイしていました。 アペンド込みでやっと終わったので感想を。

各√ごとにネタバレ前提で書いてるので、全部終わってない人はブックマークして後でお読みください。

今回は1記事に感想をまとめています。

もくじ

優夏√

一番気になる点はやはり「修学旅行で助けてくれた男の子」でしょうか。 いくらなんでも9人も火の中に助けに行って教師が何もしないとは思えないし、体が耐え切れるとはとても思えません。 

できるだけ主人公に個性や過去をなくして物語に入り込めるように」という配慮の元制作したらしいですが、これで皆冷めてしまったと思います。

しかし、製作者サイドの「ニンニン猫ピョン」や「ゆえちゃん」とかのお遊びは面白かったかなと思います。

今思えば「なぜ崖から飛び降りたら脱出できたか」というのも全く関係なかったのですが、深読みを誘われましたね。 鈴の個数もそうですが。

1√目ということもあって非常にワクワクして引き込まれたな~って感じでした。 例の男の子以外は良かっただけに惜しかった出来だとは思うのですが。

遥√

声ありギャルゲーの難点である「声でネタが分かってしまう」というのを感じた√でした。 まあ、沙紀との口論に気持ちが引っ張られて+松岡由貴さんの演技力によって実は気がついてなかったのですが・・・w

お話についてですが、中々良かったと思います。 ただ、クローンというのは現実的に人には許可されているものではないわけで・・・ 例えば「街でクローンだと罵っている人がいて、それを使って時代背景を説明」とかがあればネタばらし時の唐突感は減ったのかなと思います。

そして、クローンという設定の遥。 思えば初めてルナビーチに行った際に遥の反応が少しおかしかったですね。

クローンの遥が事故にあった際クローン元であるくるみの血液で救うという話もそれまでのクローンのお話について見ていると面白く感じましたね。 また、この遥の設定がいづみ・くるみシナリオにも関わってくる点が中々にいいですね。 どちらを先に攻略するか。これも重要な点ではないでしょうか。

沙紀√

誠の思考はなんか甘々すぎる気はする(バスケット直せば沙紀は感謝してくれる!とか、2周目1日目の行動とか)し、沙紀自体も物凄くイラッとするキャラで「なぜ攻略ヒロインなのか」という疑問が浮かびましたが、 いづみ・くるみ・遥に対して優夏・沙紀としたんでしょうね。 例の男の子エピソード的に考えるとですけど。

そして、いづみさんが店の重要な売上金を持ち歩いて手の届く範囲に置いてないというのもおかしな話ですよ。 普通は金庫に保管するはずです。 そして、その事件の終わりが「実は窃盗団のしわざでした」というやつだから手に負えない。 沙紀が来ていたのにその前後に忍び込んでいたというのもなんだかなぁと思った点です。 そもそも、犬が轢かれていたのに病院直通ではなく誠のとこに寄ったのもなんかおかしな気はしますが。

ただ、その窃盗事件の下敷きとして沙紀の中学時代のエピソードがあるのはよかったんじゃなかろうか。 まんま展開はそれですからね。

沙紀がなぜ遥をクローンと知っているかについてもここで明かされます。

疑問は多少解消されたけど、メインシナリオがお粗末すぎて・・・

くるみ√

・いづみさんがくるみを神社に近づけたくなかった理由は誘拐された時の発見場所がそこだったから

・くるみが発見された時3年前の姿そのままだったのは恐らく3年後にタイムリープしてたから

・くるみがプールと温泉に行きたがらなかったのは背中に大きな傷があり、過去にそれが原因で心の傷を負っていたから。 明るいのはそれの裏返し。

・やはりタバコを吸っていたのは億彦だった(分かってたけど)

等色々今までのくるみに対する疑問が解消されて面白かったですね。 特に「3年間の失踪後に発見されたのにそのままの姿のままだった」というのはタイムリープなしでは説明し得ないと思います。

くるみが温泉に行くと行って後からやめにしてつまらなそうにテレビを見ていた。それは「背中に傷があるから」という理由からですが、背中まで覆う水着じゃだめなのか?と思いましたけどそれは野暮ですね。

いづみ√

Never7考察 キュアシナリオの項目を読む際はこちらもお読みください。

マサのまったり日記:Never7 -the end of infinity- いづみ編 - livedoor Blog(ブログ) こちらの考察&感想も参考にさせていただきました。


ノーマル√

正直無印「infinity」の時にはこれが最終シナリオということを聞いてかなり驚いたものです。 億彦に対する心象が超最悪になりました。 誠の予言はすべて億彦違が操作していて、億彦にいづみさんは脅されていたとか、逆騙しをしかけたとか正直信じられないありえない展開の連続でした。 そして、遥・優夏・沙紀にキスをせがまれるがそれは「実はドッキリでした!」というのもひどいお話だと感じた。 いくらドッキリのためとはいえキスをさせるっていいんですかねぇ。 そして、なぜかゼミメンバーではない沙紀もそれに協力してくれるという。

当時このシナリオでゲームを終わった人はクソゲーと思ったんだろうなぁ・・・という感じですね。 キュレイシンドロームという設定や誠の妄想世界というのを前提に考えなければ胸糞シナリオでしかありません。

キュアA

簡単にいえば「実はキュレイシンドロームなんてなかったよ」というお話。 過去が変わったことやくるみの傷等はすべて勘違いだったということなのです。

一応ハッピーエンドと思われますが「妄想世界で生き続けている」と捉えるか「すべてあれは勘違いや嘘であった」と捉えるかによってそれは変わってしまう気が致します。

こちらの√はキュレイシンドロームがないという前提になっていますが、タイムリープがあったというのはこちらの変わらない事実だと思われます。

キュアB

この世界はいづみを救う事ができなかった誠によって創造されており、いづみを助けるまで何十回とループが繰り返されている。」という設定の誠の脳内世界。つまり、誠の妄想です。 つまり、少々おかしな設定も見受けられます。 それは、いづみさん(22歳)が大学教授である点が象徴的ではないでしょうか?現実的に考えてそのような歳で大学教授をやれるとは考えにくいです。 

そして、このゼミ旅行の当初の目的と言われる「キュレイシンドロームの反証実験」ですがそれもちょっと疑問に感じています。 上記のサイトを読んでいると「ゼミ旅行でたまたまいづみに出会った誠は、いづみを助けられずその思いによってこの妄想世界を作り出し”いづみがゼミの先生だった”ということや”ゼミの目的はキュレイシンドロームの反証実験”だった」ということを誠が妄想世界で都合よくねじ曲げたと考えられるからです。

正直キュレイシンドローム第3の証である「妄想が現実に影響を及ぼす」ということを考えたら何をどう信じればいいかが根底から崩れ去って何を信じればいいのかわからなくなってしまいました。

ただ、一つ言えることは「タイムリープ(タイムスリップ)」と「キュレイシンドローム」のどちらかだけで議論をするのは難しいのではないかという考えです。 どちらも組み合わさっていたりしないとうまく説明できないことがあるような気がします。 具体的にどれかと言われても困ってしまいますけどね。

その他

くるみ√までは「鈴の個数は関係有るのか」とか「鈴はタイムリープするのに需要な道具ではないのか」とか「神社は実はタイムリープに重要な場所ではない?」とか考えていましたが、ミスリードでしたね。 

ただ、キュレイシンドロームでない場合の説明をする場合には「神社でタイムリープした」という前提をする必要があると思うので完全なミスリードと言い切る事はできません。 鈴の場合はタイムリープを信じさせ、印象づけるアイテムとしての役割で効果なんて恐らくないでしょう。

いづみ√にて「神社は2つあった」等に代表される後出しの謎設定ですが。これも誠の妄想世界&キュレイシンドロームで説明が可能と思われます。 島で暮らしていたいづみが神社が2つあったと知らなかったというのは不自然です。

アペンドシナリオ

正直にいいましょう。大体は

苦行です

当時ユーザーから募集し「シリアス部門」「ギャグ部門」と2つの観点から募集し順位をつけたようですが、大半が壊滅的にひどい。 どうひどいかって?大体が「本編の劣化焼き直し」だからですよ。 優夏&沙紀シナリオミックスで終わっているシナリオとか、原因や死にかける理由が違うだけで同じようなシナリオを音声無しで見させられる。 これが苦行以外になんと言えばいいのか。 これがそれぞれの部門5個なら分かるのですが、公式の優夏キュアを除き32個あります。

なぜそれぞれ16個も収録したし

21番「ピノキオの涙」は誠がバカすぎな感じもしますが、中々面白かったように思われます。 

22番「北大路氏の平穏なる日常」は勝手に漁師の源さんについてあれこれ設定付けて妄想つけてるのはうーんってなるけど、話としては面白かったです。

32番「infinity 0」はまあ無難な本編開始前の創造という感じで良かったと思います。

32個あって面白いシナリオは片手で足りる程度です。 音声なしのアペンドシナリオで、音声ありの本編クリアと同じだけの時間と日数をかけさせられました。

まとめ

いづみさんからキュレイシンドロームのお話を聞いてる時が最高潮だった気がしなくもないですが、面白かったゲームだなと思います。 ただ、シリーズ1作目ということで色々定まってなかったり横のつながりが弱かったりと問題点はあります。 

リメイクするなら沙紀シナリオも作りなおせばよかったのに

佳作から良作の間な感じですね。Ever17をやった人からすると微妙に思うひとが多いようなので、infinityシリーズに興味が出た人は1作目のNever7からやったほうが確実に良さそうですね。

Never7 -the end of infinity-評価:B

アペンドさえなければ・・・